イヨッ★きものまわりの名脇役!絶対に足が痛くならない草履のハナシ

きものを着た時の履き物って・・⁇

そう! きものを着たときは
草履(ぞうり)を履きます。

 

 

「ぞうりって履くと痛いでしょ?」と思う方が多いようですが・・・

 

ノンノンノン
ポイントを掴めばこれほど

ラクな履き物はないです!

 

私が17年間 毎日のように着物を着つづけられるのは
自分の足にあう草履出会えたからです。

 

それはまさに
運命の出会い!

 

 

着物でも洋服でも履き物が足にあっていないと
姿勢がわるくなりカッコよく見えませんよね。

「おしゃれは足元から」

という言葉もあるとおり、
履き物って自分をステキに見せる下支えだな・・・
と感じます。まさに名脇役!

 

今日のブログは
草履って足痛そう、足が痛かった
または
靴が足に合わなくて履き物に困ってるという方に書きますね。

 

実はきもの姿の名脇役
なのに
イタイと誤解されがちな“草履”についてお届けします。

 

そもそも草履ってどんな履き物?

草履はどんな履き物かというと

歯がなく、底が平らで、鼻緒を挿げてある履き物

出典:小学館デジタル大辞泉

鼻緒のついた平底の履き物 

出典:三省堂大辞林第三版

草履とは

底が平ら

鼻緒がついている

履き物のことをいいます。

 

草履(ぞうり)の基礎知識

底が平らで足をのせる部分を“台”(だい)

脱げないように指先や甲の部分を密着させる部分を“鼻緒”(はなお)

と言います。

 

台と鼻緒は“前ツボ”と両横の3点によって

台部に取付けられています。

台に鼻緒を取り付けることを“挿げる”(すげる)

と言います。

 

そして、

草履を履くときは必ず足袋を履くことがお約束です。

 

草履って 実はとってもラクチンな履き物です!

「草履」イコール「足が痛い」

というイメージを多くの方がお持ちだと日々感じるのですが、

何をかくそうワタクシは真逆。
草履を履くまでは足が痛くならない履物に出会えたことは
一度たりともありません!(笑)

 

どんな靴を履いても足が痛かった私が
どうして草履だけは大丈夫なのか・・・?

 

草履の定義から

足が痛くならない理由を解説しますね!

 

ヒールがない

草履と靴の大きな違いのひとつが

「底が平ら」

つまりヒールがないことです。

かかと部分から前ツボにかけて

高低差が非常にゆるやかなので
足の裏全体に体重がかかります。

 

一方、

靴だとヒールが高ければ高いほど
どうしても足の指の付け根に全体重がかかることが多く
長時間履いていると足先が痛くなってしまいますね。

 

 

足を覆うものがない

草履と靴のもうひとつの大きな違いが

鼻緒(はなお)で脱げないように

指先や甲の部分を密着させる」

 

つまり、足を覆うものがないのです。

草履は足袋を履いて、
①親指と人差し指で鼻緒のツボを挟む

②歩くときは足の裏全体を使う

イメージで履きます。

 

靴のように硬い素材で足の周りをぐるりと覆われることがないので

足の指を自由に動かすことができます。

履いていても窮屈に閉じ込められた感じがなく

開放感があります。

 

これなら長時間履いていても
足に負担がなく快適に過ごすことができますね。

 

さらに

鼻緒は足の甲に当たる部分が布製

足の甲にそうように挿げてあれば

前ツボのあたりが痛い!なんてことはまずありません。

 

草履は身体にとってもいい!

草履がラクチン・快適な履き物であることはお話しましたが、
さらに素晴らしいと思うことがあります。

 

それは

草履は履いていて快適であるだけでなく
足の血流を阻害しないということ!

 

窮屈な靴から足を解放してあげることと
足全体を使って歩くことで足の血流がよくなる。

 

このことは ひいては
身体全体の血流・めぐりがよくなるということに
つながります。

 

着物を着て
帯を結ぶことで胴のまわりを温め

草履を履くことで
足から全身の血流がよくなるというのは

 

単に見た目が美しいということだけではなく
実はカラダにもとってもいいことなのです!

 

日本人が長年履き続けてきた草履。
実は身体の理にかなったもの。

 

普段の暮らしの中で自然と身体を大切にしている

先人たちの感性は素晴らしい

と感じざるを得ません。

 

 

ただし要注意! “譲られた草履”

では、草履ならなんでもOK!快適に履けるか?
というとそうではなく、

ひとつ注意してほしいことがあります。

 

それは 30から40年ほど前に作られた草履。
『お母さん、おばあちゃんに譲ってもらった!』
という場合は要注意です。

 

具体的な特徴としては、
①鼻緒が細い
②鼻緒の素材が硬い
③鼻緒の挿げ方が台とほぼ水平

 

これらの草履は試しに履いてみたものの、
鼻緒の挿げ方がきつくて 草履に足が入らない・・・

 

なんとか入ったけど
指の付け根が鼻緒に圧迫されてイタイ・・・
なんてことが起こります。

 

私の経験上、
試しに履いてみて足が痛いと、歩けば更に痛くなります(涙)

 

足が痛いだけでなく

痛いところをかばって歩くので

姿勢が悪く、せっかくの着物すがたも美しく見えません。

これでは

せっかく着物を着るのにモッタイナイー!

 

しかし、

そういうことがあっても
カンタンにあきらめることなかれ!

 

なぜなら草履は

①鼻緒の挿げ方を足にあわせて調整できる
②台はそのまま使って
  鼻緒だけを新しいものに取り替えること

ができるからです。スゴイですよね!

 

 

 

 

 

 

 

単純に「どこかひとつがダメになったら捨てる」ではなく、

  • 鼻緒が痛いなら足に合うように調整して使う
  • それでもダメなら鼻緒だけ交換する
  • 台がダメなら鼻緒は使って台だけ交換する

ということができます。素晴らしいー!

 

これはまさに

「ものを大切にする」という

日本人の知恵ですね!

 

新しい鼻緒を挿げる場合は

鼻緒が足の甲を圧迫しないように
布のような柔らかい素材で

ある程度太さのあるもの

を選ぶことが快適草履のポイントです。

 

 

いかがでしたか?

きもの姿の意外な名脇役 “草履”

「鼻緒を挿げる」なんて

今ではなかなか聞かなくなった言葉ですが

風情のある美しい日本語だと思います。

 

きちんと自分の足にあうものを選べれば、
まさに “美しい着物すがたの下支え”となってくれます。

実は、
草履をラクに カッコよく履くには履き方にも
ちょっとしたポイントがあります。

 

それはまたの機会にお届けしますね。

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